今日から6月、早いもので今月が終わると今年も半分を過ぎた事になります。来月にはパリオリンピックも始まりますので、日本の選手団には是非とも日頃の実力存分に発揮していあただき、悔いの無い大会にして欲しいものです。で、こちらはというと例の「定額減税」でバタバタとしています。ネットを見ていると「低額減税」とか「恩着せメガネ」とかなかなか洒落の効いた言葉を発していらっしゃる方もおり、良いセンスだなあと感心しきりです。私の関与先の総務部の方々も実務レベルでは非常に大変なご苦労をされている様で、こういった現場の声を是非「増税」、「恩着せ」のメガネ様に聞いて欲しいです・・・。これで働き方改革だって言うのですから、笑っちゃいますよね。
「仕事のリソース」の重要性について
働き方改革の流れの中で、仕事の質をより重視する傾向がありますが、独立行政法人労働政策研究・研修機構が実施した個人パネル調査「仕事と生活、健康に関する調査」を基にした調査研究から、実は正規雇用と非正規雇用とで、日本の労働者の「仕事の質」にはあまり大きな違いがなく、大きく違うのは「収入の質」だけということがわかったとのことです。
さらに、性別や正社員・非正社員・パート等の就業形態にかかわらず、多くの労働者が過度な仕事の要求にさらされており、質の高い仕事をするのには不十分な「仕事のリソース」しか持っていないという結果も示されました。
- 1.仕事の質を高めるもの
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この調査では、仕事の質を高めるものは、次のような「仕事のリソース」がそろっていることであるとし、これらのすべてが十分であることが必要だとしています。
(1)仕事のリソース【裁量と学びの機会】
仕事の順序・やり方の裁量がある。上司や同僚から新しいことを学ぶ機会がある等。
(2)仕事のリソース【良いマネジメント】
業務に秩序・計画性がある。上司が親切心と思いやりをもって接してくれる。上司を信頼できる。上司や同僚から自分の仕事へのフィードバック・アドバイスを得る機会がある等。
(3)仕事のリソース【良い人間関係】
部署に、共に働こうという姿勢がある。仕事に関連した情報の共有ができている。新しいアイデアを考えたり実行に移すために協力しあっている等。
- 2.高い要求の仕事にもへこたれない組織をつくる
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やみくもに長時間労働を減らそうとしても効果は無いそうです。長時間労働が生まれる背景には、仕事のゴールが明確ではない・業務の計画や段取りが不十分である・必要なコミュニケーションが欠如しているなど、「仕事のリソース」に関わる数々の問題が存在しているとのこと。
負荷の高い仕事/高い要求の仕事にもへこたれない組織・職場を作るためには、「仕事のリソース」を整え、社員の健康感、仕事満足度、メンタルヘルス、ワーク・エンゲイジメントを高めることが必要です。
一度、自社の仕事のリソースについて点検してみてはいかがでしょうか?
【労働政策研究・研修機構『「仕事の質」からみる働き方の多様性』】
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こちらをクリックしてください。- 令和6年6月1日
- 茨城県つくば市松野木163-3
- 望月社会保険労務士事務所
- 代表・特定社会保険労務士
- 望月 正也