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SRトピックス Vol.333

久々の開催となったWBCですが、大谷選手やダルビッシュ投手、そしてヌートバー選手の参加や日本の連勝等で大いに盛り上がっています。個人的にびっくりしているのは、普段野球に全く興味の無い妻と娘が異常に盛り上がっていることです。毎年野球シーズンになると、リビングから追い出されて別の部屋の小さなTVで野球観戦をさせられている私ですが、今回のWBCに限っては全く別でリビングで家族全員で観戦するという我が家始まって以来の珍事になっています。これも大谷効果なんですかね?娘に至っては、試合を録画までする始末で、もう驚きを超えてます。でも、娘は野球のルールを全く知らないのですが・・・。それでも楽しいんですね。

ハラスメントの潜在化、防ぐには

ないように思えても、実際はハラスメントによる退職者が発生しているという可能性を示唆する調査があります(パーソル総合研究所「職場のハラスメントについての定量調査」)。

1.離職理由の潜在化に注意が必要

ハラスメントによる離職は年間約87万人いて(2021年)、そのうち約7割の人が、ハラスメントが離職理由であることを会社に伝えていないそうです。また、ハラスメントのなかで会社が実際に対応を行ったのは17.6%しかないとのことです。

ハラスメント被害が発生する組織では、

  • ・「会議で誰が提案者かによって通り方が異なる」
  • ・「トラブルの原因が何かよりも誰の責任かを優先する」
  • ・「仕事ぶりよりも好き嫌いで 人を評価する傾向がある」

といった「属人思考」の組織風土が強い傾向があり、ハラスメントが発生した企業全体では、こうした風土に当てはまる組織が7割を超えています。こうした「属人思考」の高い組織のほうが、ハラスメント被害が発生しやすいにも関わらず、ハラスメントに対する会社対応率が低く、被害者が「相談しても無駄だろう」と予期する「相談無力感」も高まっていて、「継続就業意向」も低下しています。

労働力不足が続く状況の中で、あるいは会社が認知しない、あるいは未対応のハラスメントが存在することは、社会にとっても会社の経営にとっても大きなリスクになります。

2.「回避型マネジメント」は良い方法とは言えない

ハラスメントが問題となるようになるなかで、上司がハラスメントを回避しようと、

  • ・部下を飲み会やランチに誘わない
  • ・ミスをしてもあまり厳しく叱咤しないといった

「回避型マネジメント」を行うようになり、部下は上司との距離感を感じるようになっているようです。

上司との距離感を感じている部下ほど、成長実感を得られていないため、人材の成長・定着に悪影響があるようです。

3.ハラスメント防止と人材の成長を両立させる「傾聴行動」が必要

一方、ハラスメントを回避しながら部下を成長させている上司もいて、その特徴は、部下の意見や話を丁寧に聞ききる「傾聴行動」をとっており、マネジメントに公平性があるとの結果が出ています。ハラスメントの防止と部下の成長を両立させるには、抑止策と共に職場での対話的コミュニケーションが重要なようです。

相談窓口や防止規定の整備とあわせて、こうした視点で管理職に対する研修を行うと、自社のハラスメント対策に役立つのではないでしょうか。

【パーソル総合研究所「職場のハラスメントについての定量調査」】

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  • 令和5年3月15日
  • 茨城県つくば市松野木163-3
  • 望月社会保険労務士事務所
  • 代表・特定社会保険労務士
  • 望月 正也