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SRトピックス Vol.318

いよいよ本当の意味での夏本番でしょうか?ここ数日は単に暑いだけではなく、命の危険さえ感じさせる暑さが続いています。夜中だって気温は下がらず一晩中26度以上の日が何日も連続しています。子供の頃をを思い出すと、夏休み中の日中は毎日の様に外で遊んでいました。もちろん暑かったですが、周りで「熱中症」になった子供なんていませんでした。今は、日中のお昼過ぎに公園のそばを通っても公園で遊んでいる子供を見かけることはあまりありません。見かけるのは夕方になってからでしょうか?温暖化は、子供たちの夏休みの生活にも大きな影響を与えているんだなと感じさせられます。

「シニアの働き方」の可能性が広がる!企業も知っておきたい「協同労働」

1.関心が高まる「協同労働」という働き方

令和2年成立した新法である「労働者協同組合法」が今年の10月1日から施行され、労働者協同組合に法人格が認められるようになります。この為「協同労働」という働き方への関心が高まっています。

「協同労働」とは、地域の課題解決を目的に、労働者協同組合の組合員が「出資」・「経営」・「労働」のすべてを担って働く働き方のことです。シニア(WHOが定義している65歳以上の人を指す)の活躍にもつながるものと期待されており、シニアに対する就業確保措置を講ずることが企業の努力義務とされるなか、企業としても押さえておきたいトピックだと思います。

2.シニアの理想の働き方を実現する「協同労働」

協同労働においては、働く人が労働者協同組合に出資をして組合員となり、組合員それぞれの意見を反映して組合の事業を行い、組合員みずからが事業に携わります。組合員が主体的に働くことができるため、就労上の制約が生じることも多いシニアが、制約に柔軟に対応しつつ、自身の技術・経験を活かして働くことが可能となります。

また、地域課題の解決を事業目的とする協同労働は、地域コミュニティとの関わりや地域社会への貢献を重視する、シニアの就労指向に沿った働き方だと考えられます。

そのため、「共同労働組合」の運営の基準・原則は、下記の通りになっています。

  • (1)組合員が出資すること
  • (2)その事業を行うに当たり組合員の意見が適切に反映されること
  • (3)5分の4以上の組合員が組合の行う事業に従事すること
  • (4)組合員が任意に加入し、又は脱退することができること
  • (5)組合とその行う事業に従事する組合員との間で労働契約を締結すること
  • (6)組合員の議決権及び選挙権は、出資口数にかかわらず、平等であること
  • (7)組合との間で労働契約を締結する組合員が総組合員の議決権の過半数を保有すること
  • (8)剰余金の配当は、組合員が組合の事業に従事した程度に応じて行うこと
  • (9)組合は、営利を目的としてその事業を行ってはならないこと
  • (10) 組合は、特定の政党のために利用してはならないこと
3.企業と「協同労働」の接点

定年前後の働き方について、企業に雇われる働き方でなく、フリーランスや自営業を希望するシニアは比較的多く存在しています。しかし、独立・起業のきっかけや方法が見つからずに実現できない方は多いようです。この点、協同労働は、組合員として集まったメンバーが協力し合って経営を行うものであるため、1人で事業を立ち上げて経営することに比べ、ハードルは下がります。

将来の創業を見据えた準備等のために、従業員の副業・兼業を認め支援する企業も徐々に増えつつあります。ここに協同労働を加え、活動を認めることも、シニアへの創業支援の一環として、意義のあることかもしれませんね。

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  • 令和4年8月1日
  • 茨城県つくば市松野木163-3
  • 望月社会保険労 務士事務所
  • 代表・特定社会保険労務士
  • 望月 正也