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SRトピックス

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SRトピックス Vol.306

前回、1月15日のSRトピックスでは、「年が明けて、仕事が始まったら恐ろしい勢いで、新型コロナのオミクロン株の感染が拡大しはじめましたね。茨城県も年始の頃は、1日に1人とか2人の感染しかなかったのに、あっという間に200人台を記録するようになって来ました。」と書いていますが、数日前には茨城県も1日の新規感染者数が軽く1,000人を超えるようになりました。これでは、どこで感染してもおかしくない状況で、3回目の接種がいよいよ待ち遠しくなって来ました。あ~あ、こんな事なら昨年末に忘年会をやって置くべきでした・・・(相変わらず先見の明が無い私です)。

雇用保険マルチジョブホルダー制度が始まりました

1.雇用保険マルチジョブホルダー制度とは?

1.雇用保険マルチジョブホルダー制度とは? 令和4年1月1日から65歳以上の労働者を対象に「雇用保険マルチジョブホルダー制度」が新設されました。これは、複数の事業所で勤務する65歳以上の労働者が、そのうち2つの事業所での勤務を合計して以下の要件を満たす場合に、本人からハローワークに申出を行うことで、申出を行った日から特例的に雇用保険の被保険者(マルチ高年齢被保険者)となることができる制度です。

【適用要件】

  • (1)複数の事業所に雇用される65歳以上の労働者であること
  • (2)2つの事業所(1つの事業所における1週間の所定労働時間が5時間以上20時間未満であること)の労働時間を合計して1週間の所定労働時間が20時間以上であること
  • (3)2つの事業所のそれぞれの雇用見込みが31日以上であること
2.手続きは本人が行うのが原則

マルチ高年齢被保険者であった方が失業した場合には、離職の日以前1年間に被保険者期間が通算して6か月以上あれば、高年齢求職者給付金を一時金で受給することができます。この場合、2つの事業所における賃金支払基礎日数を合計した日数が11日以上である月を1か月として計算しますので、10日以下ですと1ヶ月にカウントされませんし、1ヶ月の計算は離職した日から遡って行くので、月末退職以外はカレンダーの1ヶ月間のは出勤日数とは違って来ますので、注意が必要です。

また、、貰える金額の事を「基本手当日額」と言い、上記被保険者期間が1年未満の時は30日分、1年以上の場合は50日分が支給されます。

※基本手当日額=離職以前6ヶ月の賃金合計÷180日×(50~80%)

なお、基本手当日額の計算には、離職した事業所から貰った賃金のみが対象になります。

老後の生活資金や介護費用等のために、利用を検討する労働者もいるかもしれません。ただし、この制度では、マルチ高年齢被保険者としての適用を希望する本人が手続きを行う必要があります。手続きに必要な証明(雇用の事実や所定労働時間など)は、本人から事業主に記載を依頼して、ハローワークに申し出ることになっています。

3.事業主に求められること

会社側は、労働者から手続きに必要な証明を求められた場合は、速やかに対応しましょう。また、マルチジョブホルダーが申出を行ったことを理由として、解雇や雇止めなどの不利益な取扱いを行うことは法律上禁じられています。マルチジョブホルダーがマルチ高年齢被保険者の資格を取得した日から雇用保険料の納付義務が発生しますので、制度についてしっかりと理解し、対応していきましょう。

【厚生労働省「雇用保険マルチジョブホルダー制度について」】

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【望月社会保険労務士事務所 SRトッピクスPDF版ダウンロード】

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  • 令和4年2月1日
  • 茨城県つくば市松野木163-3
  • 望月社会保険労務士事務所
  • 代表・特定社会保険労務士
  • 望月 正也