このSRトピックスも今回で300号となりました。毎月2回ずつの発行ですので、単純計算で12年6ヶ月となります。小学生時代の通信簿に毎回「根気が無い」と書かれていた私が、どうにかこうにか300回も続けられたのはひとえに皆様のお陰であり、心より感謝申し上げます。2000安打や200勝を達成したプロ野球選手の言葉ではありますが、この300号は通過点ですのでこれからもよろしくお願いいたします。
人事院の民間企業勤務条件制度等調査結果から
人事院が令和2年10月1日現在における民間企業の労働時間、休業・休暇、福利厚生、災害補償法定外給付および退職管理等の諸制度を調査した結果を発表しましたので、その概要をお知らせします。
- 1.業務災害及び通勤災害に対する法定外給付制度について
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従業員が業務災害や通勤災害により死亡、あるいは障害が残った場合、法律に従った保険給付が行われますが、それとは別に企業が独自に給付する法定外給付について、制度が「ある」企業の割合は
- ・業務災害による死亡で56.2%
- ・通勤災害による死亡で51.1%
- ・業務災害による後遺障害で46.7%
- ・通勤災害による後遺障害で42.5%
上記で「一律」かつ「定額」としている企業の平均給付額は、
- ・業務災害による死亡で1,698万円
- ・通勤災害による死亡で1,358万円
- ・業務災害による後遺障害(第1級)で1,898万円
- ・通勤災害による後遺障害(第1級)で1,497万円
- 2.休暇制度
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正社員以外の有期雇用従業員がいる企業において、その有期雇用従業員が子の看護休暇または介護休暇を取る条件として、両休暇ともに「雇入れ日から6月以上経過」が最も多く(子の看護46.1%、介護42.1%)、週の所定労働日数については、「3日以上」が両休暇ともに48.3%、給与を「無給」とする企業割合は、子の看護で80.7%、介護で82.9%ありました。
- 3.在宅勤務(テレワーク)に対する経費の負担
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正社員が在宅勤務を「行っている」企業の割合は33.3%、在宅勤務に対する経費を「負担している」企業割合は34.7%で、そのうち経費を「給与として支給」している企業は42.9%、「福利厚生費として支給」は7.9%となっています。支給方法は、「実費を毎月」が23.8%、「定額を毎月」が22.5%で「実費」が若干多くなっています。毎月の支給額は、平均で4,101円となっています。
- 4.従業員の退職管理等の状況
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定年制が「ある」企業の割合は99.5%で、そのうち定年年齢が「60歳」の割合は81.8%でした。定年制がある企業のうち継続雇用制度がある割合は96.5%で、そのうちいったん退職した従業員を再度雇用する「再雇用制度」がある企業割合は95.7%という結果でした。継続雇用制度における最高雇用年齢を65歳としている企業の割合が一番多く、再雇用では77.9%、継続雇用では40.8%となっています。やはり、継続雇用制度を採用している企業ほど65歳以上でも雇用を継続している割合が高いですね。
また、再雇用の形態をみると、フルタイム制は91.8%、短時間勤務制は8.2%となっています。
【人事院「令和2年民間企業の勤務条件制度等調査結果の概要」PDF】
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こちらをクリックしてください。- 令和3年11月1日
- 茨城県つくば市松野木163-3
- 望月社会保険労務士事務所
- 代表・特定社会保険労務士
- 望月 正也