029-875-4326平日9:00-17:00(土日祝休)

SRトピックス

HOMESRトピックス

SRトピックス Vol.297

茨城県も緊急事態宣言が9月30日までに延長となりました。飲食店も夜8時には閉店してしまうため、独身のサラリーマンの方々は、夕食にも困ることが多いようです。私の様な高年齢予備軍にとっては、夜8時ともなれば家でゆっくりしたい時間ですが、若い人達にとっては正に「夜はこれから」でしょうから、本当にストレスが溜まると思います。まあ、ここに来て新規感染者の数も急激に減って来ていますので、予定通り9月30日に緊急事態宣言が解除になるの楽しみにもう一踏ん張りしますか・・・。

令和3年度の最低賃金の改定と賃金引上げに向けた支援策

1.過去最大の全国一律28円引上げ

10月1日から、地域別最低賃金額(時給)が改定、順次適用されます。今年度の最低賃金は、全国加重平均が昨年より28円増え930円(前年同期比3.1%増)となり、過去最大の引上げ幅となりました。私の住む茨城県も28円上がって最低賃金が879円になります。

昨年度の中央最低賃金審議会の答申では、新型コロナウイルスの影響により「現行水準を維持することが適当」とし、引上げの目安額が示されませんでしたが、今年度は政府が目標として掲げている「年3%の引上げ、早期に加重平均1,000円」を考慮し異例の引き上げ額となりました。「全国一律28円の引上げの目安」については、コロナ禍の影響も顧慮して審議会のメンバーの中で経営者代表が最後まで反対しましたが、公益代表と労働者代表に採決で負け、「全国一律28円の引上げ」が決定しました。

2.全国の最低賃金の状況は?

地域別の最低賃金額では、最高額は東京都の1,041円、最低額は高知県と沖縄県の820円で、その金額差は221円のまま昨年と変わりませんでした。しかし、目安額の28円に4円上積みし32円引き上げた島根県(824円)のほか、6県が目安額以上を上積みしたため、割合でみると地域間の賃金格差は縮まったことになります。また、今年度初めて、全国で800円を超えました。

3.最低賃金引上げに向けた支援策

厚生労働省は経済産業省と連携し、コロナ禍における最低賃金の引上げにより影響を受ける中小企業や小規模事業者に対し、以下の賃金引上げに向けた生産性向上等の支援を実施しています。

(1)雇用調整助成金・緊急雇用安定助成金

業況特例(生産指標が直近3か月の月平均で前年又は前々年同期と比べ30%以上減少している事業所)等の対象となる中小企業が、事業場内で最も低い時間給を一定以上引き上げる場合(その会社の最低賃金が地域内最低賃金と比べて30円以内であり、当該会社が令和3年7月16日以降令和3年12月までの間に事業所内の最低賃金を30円以上引き上げる)、令和3年10月から12月までの3か月間の休業については、休業規模要件(1/40以上)を問わず支給する。

(2)業務改善助成金

生産性向上のための設備投資などを行い、事業場内で最も低い賃金を一定額以上引き上げた中小企業・小規模事業者(従業員数100人以内が対象)に対して、その設備投資などにかかった経費の一部を助成する。但し、対象となるのは、その会社の最低賃金が地域内最低賃金と比べて30円以内であり、当該会社が上設備投資を行った上で事業所内の最低賃金を20円以上引き上げた場合になります。

【望月社会保険労務士事務所 SRトッピクスPDF版ダウンロード】

こちらをクリックしてください。
  • 令和3年9月15日
  • 茨城県つくば市松野木163-3
  • 望月社会保険労務士事務所
  • 代表・特定社会保険労務士
  • 望月 正也