今日から3月、例年なら桜の開花は何日頃かな?とか、今年の花見は何処にしようか?などと考えたりするのですが、やはりコロナのせいでそういう気分になりません。でも、気分が盛り上がらないのはコロナだけでは無いですね・・・。1月下旬からの政治家の呆れた行動や最近では官僚の接待問題と、次から次へと明るみになる我々国民をないがしろにする彼らの行動、言動への不信とそれを糾弾できない自分の無力さです。緊急事態宣言も延長されそうだし、いつになったら気分が晴れるのやら・・・。
勤続年数の長期化を見すえた人事制度を考えるために
- 1.人生100年時代に関する調査
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独立行政法人労働政策研究・研修機構が令和2年2月に行った「人生100年時代のキャリア形成と雇用管理の課題に関する調査」には、勤続年数の長期化を見すえた対応を行う際に参考になるポイントが掲載されていますので、その一部をご紹介します。
- 調査期間:令和2年2月10日~令和2年3月16日(令和2年1月1日現在について)
- 調査対象:従業員数30人以上の国内企業20,000社(無作為)
- 回答率 :回答数2,649件(回答率13.2%)
- 2.管理職への昇進が見込めなくなった場合の処遇
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管理職への昇進が見込めなくなった正社員の処遇については、「昇進・昇格がないまま勤続」との割合が77.9%と最も高くなっています。次いで管理職相当の専門職として処遇する(34.4%)、管理職相当の社員格付けとする(30.5%)と続いています。以上は中小企業での割合ですが、大企業では「昇進・昇格がないまま勤続」が86.6%を占め出向・転籍も12.6%(中小企業は4.9%)あり、大企業は人事に関してはよりシビアであり、中小企業の方が待遇に差を付けないようしている傾向が顕著です。
- 3.キャリア形成のための人事制度とその効果
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目標管理制度やキャリア面談等の人事制度について、39歳までの若年層では上司以外の先輩社員が、後輩社員の業務やメンタル面の悩みを聞き、相談にのる(サポートする)「メンター制度」が特に効果的なようです。
高年齢層では全般的に制度導入効果が低いようで、特に自己申告制度などは若年層と比べて効果が薄いか逆効果になる場合(60歳以上)もあるようですが、「社会貢献参加」の制度については効果がありそうです。
ボランティアなどの「社会貢献参加」活動の人材育成効果は、社会の価値観に触れる機会(69.5%)、社外ネットワークの拡大(48.6%)、新しい視点の獲得(37.0%)などが多くなっています。大企業も中小企業も同様の傾向です。
- 4.兼業・副業の取扱い
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本人のスキルアップに繋がる等、兼業・副業を容認する企業もあります(24%)が、多くの企業が長時間労働の助長(56.8%)、労働時間管理が困難(45.2%)、人材流出のリスク(39.9%)といった懸念を挙げていて否定的です。中小企業では、44.0%が就業規則で兼業・副業を禁止しています。一方で、「規定がない」との回答が32.3%となっています。いざというときに慌てないように自社の方針を検討しておく必要がありますね。
- 5.改正高年齢者雇用安定法の施行
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改正高年齢者雇用安定法が4月1日に施行されます。従業員の70歳までの就業確保を努力義務とする規定が盛り込まれています。今回の改正では努力義務となっていますが、将来の法改正で義務化される可能性もありますので、計画的に対応を準備しておくべきだと思います。
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- 望月社会保険労務士事務所
- 代表・特定社会保険労務士
- 望月 正也