今年こそ交流戦でセリーグが勝つと信じていましたが、結果は残念ながら今年もパリーグが圧勝でした。その中で巨人だけが最後まで優勝争いを繰り広げたことは、非常に嬉しいことです。FAで2年連続セリーグMVPの丸選手が加入したとは言え、中継ぎや抑えに不安があるチームでありながら、あのパリーグの5球団から勝ち越したというのはやはり監督の采配の違いでしょうか。それに、何と言ってもチームの雰囲気が明るいのが良いですね。去年まではお通夜みたいで観ていても楽しくありませんでしたが、今年は明らかに違います。監督が変わるだけで、こんなにチームも変わるのですから、「組織風土」や「社風」は大事です!これって、会社の経営にも当てはまりすよね。
男性の育児休業取得率とパタハラ
- 1.育児休業取得率、女性は高水準・男性は低調
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厚生労働省「平成30年度雇用均等基本調査(速報版)」により、最新の育児休業取得率((調査対象事業所における、出産者(男性の場合は配偶者が出産者)のうち育児休業を開始した者の割合))が判明しました。
女性の取得率は82.2%で、10年以上高水準で安定しています。その一方、男性の取得率は6.16%ということで、6年連続で上昇してはいますが、依然としてきわめて低調です。
- 2.男性の育児休業を促進する動き
- そのような中、6月5日、自民党の有志議員が「男性の育児休業義務化」を目指す議員連盟の設立総会を開きました。議連は、本人からの申請がなくても、企業から「育児休業を取らないのか」と促すことを義務付ける仕組みの制度化を目指すとし、育介法の改正などを視野に活動するとしています。
- 3.パタハラ疑惑で炎上する企業
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おりしも、大手化学メーカーにおいて、パタニティ・ハラスメント(男性の育休取得者への嫌がらせ)疑惑が取りざたされています。報道等によれば、ある男性社員が約1カ月弱の育児休業休職を取得したところ、職場復帰した翌日に転勤を命じられ、その後の転勤時期をずらす交渉等もまとまらず、退職を余儀なくされたといいます。男性の妻が、社名をほのめかした発信をTwitter上で行い、またたく間に社会問題化してしまいました。
同社は「くるみん」(厚生労働省による子育て支援に積極的な企業への認定マーク)を取得していたため、前述の議連からも「くるみんを取得していても、あのような事例があったのは残念」と名指しでコメントされる等、望ましくない事態となっています。
- 4.違法性がなければよい、とは限らない
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法律上、使用者は「労働者の子の養育(略)の状況に配慮しなければならない」(育介法26条)とされていますし、必要性のない配置転換であれば「権利の濫用」(労契法3条5項)とみなされる恐れもあります。また、違法性がないとしても、ハラスメント行為と世間からみなされることとなれば、上記化学メーカーのように大きなイメージダウンとなり、企業活動にも支障をきたすことでしょう。
法律の正しい理解と、マタハラ・パタハラを生まない職場づくりが大切です。
【厚生労働省「平成30年度雇用均等基本調査(速報版)」】
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_05049.html
- 令和元年7月1日
- 望月社会保険労務士事務所
- 代表・特定社会保険労務士
- 望月 正也