SRトピックス Vol.235
水泳の池江璃花子選手が白血病の罹患されたとの発表がありました。池江選手の一日も早い回復を心からお祈りします。世間では、東京オリンピックのメダル候補だっただけに余計に可哀想との声もありますが、まだ18歳、人生これからです!しっかりと治療して、あの明るい笑顔をまた見せてください。日本の国民、みんなが応援しています。
中小企業の半数が「継続雇用65歳超義務化」に反対~日商・東商調査
- 1.調査の概要
- 日本経済団体連合会(経団連)は、会員企業および東京経営者協会の主要会員企業の労務担当役員等を対象に、春季労使交渉・協議や人事・労務に関するトップ・マネジメントの意識・意見などを調査しています。今回は2018年の調査結果のうち、注目すべき結果を取り上げてまとめます。
- 2.賃金関係
- 月例賃金について、労働組合等の要求とは関係なく、自社の施策として実施を決定した内容として、「定期昇給の実施、賃金体系の維持」(64.9%)と「初任給の引上げ」(46.5%)が目立ちます。また、賞与・一時金においても、前年度より増額した企業は54.6%あり、前年度の水準を維持した企業も32.0%と、増額・維持する企業が約87%にのぼっています。
- 3.労働生産性と人材育成の取組み
- 新たなビジネスやイノベーションの創出に向けた具体的な取組みとして、現在注力しているものに、「挑戦する社内風土醸成」(54.5%)、「組織や業務体制の見直し」(47.8%)、「中途採用など外部人材の積極的な採用と活躍推進」(42.4%)、「社員の知識・スキル向上のための教育・研修」(40.5%)があげられています。そして今後(5年程度)注力したい項目としては、「成長分野・重点分野への戦略的な人事異動」(47.4%)が最も多い結果になりました。
- 4.高齢社員の活躍推進
- 高齢社員を雇用する目的として最も多かったのが、「知識や経験等を活かした専門能力の発揮」(45.4%)で、「労働力・人材の確保」(28.9%)、「後進の指導・育成、技術・技能の伝承」(23.4%)と続きます。高齢社員のモチベーション維持・向上のために既に実施している施策としては、「人事評価制度」(56.4%)と「勤務時間・日数などの柔軟な勤務制度」(55.5%)が最も多く、検討している施策としては、「基本給水準の引上げ」(39.4%)と「定年年齢の引上げ」(37.4%)が上位を占めています。
- 5.副業・兼業の取扱い
- 副業・兼業の実態として、「現在認めている」企業が21.9%あるのに対し、「認めていない」企業は78.1%と圧倒的に多い結果となっています。後者のうち、今後も認めるつもりはない企業は43.5%にのぼります。
- 副業・兼業を認めている理由として、「社員のモチベーション向上」(37.7%)、「自社では提供できない仕事経験による能力向上やアイデアの創出」(34.9%)があげられています。一方で、認めていない理由としては、「社員の総労働時間が把握できない」(64.6%)、「社員の健康確保が図れない」(54.5%)、「疲労の蓄積によって社員の業務効率が低下する」(44.9%)が多くあげられています。
- 平成31年2月15日
- 望月社会保険労務士事務所
- 代表・特定社会保険労務士
- 望月 正也