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SRトピックス Vol.229

紅葉のシーズン真っ只中ですね。皆さんは「紅葉狩り」には行かれましたか?今年は、夏の猛暑のせいで紅葉の色が綺麗に染まらないと新聞で読みましたが、まさか夏の暑さが紅葉にまで影響するとは考えもしませんでした。「紅葉狩り」と言えば車の渋滞が付きもので、私はこの渋滞嫌さに何年も行っていません。でも、綺麗に染まった木々も見たいし・・・。ドラえもんの「ドコでもドア」があればなあ、などと空想しています。あの「ドコでもドア」はドラえもんの道具の中でも最高傑作ですよね!そういえば、「ドコでもドア」で行ける距離の限界ってあるんでしたっけ??

中業企業の人手不足対策と課題

人手不足が言われて久しいですが、企業にとっては、採用難や売上減少など、企業経営に及ぼす影響は決して小さくないと思われます。そのような中で、企業はどのような人手不足対策を行っているのか、「中小企業の人手不足に対する意識調査(2018年7月)」(商工中金)の結果からみてみたいと思います。※商工中金取引先中小企業10,150社を対象に実施、有効回答数は4,764社。

1.他社はどのような人手不足対策を行っているのか?
人手不足対応として行っている対策としては、「従業員の能力向上」が46%と最多で、次いで、
  • 「職場環境の改善」(35.1%)
  • 「賃上げ等の雇用条件の改善」(31.8%)
  • 「高齢者の採用拡大」(29.7%)
  • 「外注(アウトソーシング)の拡大」(27.5%)
  • 「業務プロセスの効率化」(27.2%)
  • 「定着率向上」(25%)
  • 「機械設備導入による省力・省人化」(22.9%)
  • 「従業員の兼任化」(18.4%)
  • 「女性の採用拡大」(17.8%)
  • 「定年延長・廃止」(13.7%)
  • 「外国人の採用拡大」(11.8%)
  • 「パート・非正規の正社員化」(10.1%)
といった対策を行っています。特に、業種別でみると、製造業で
  • 「機械設備導入による省力・省人化」(42.1%、非製造業では13.2%)
  • 「外国人の採用拡大」(21.2%、非製造業では7.0%)
が目立っています。その他にも、
  • 「IT、IoTの活用による省力、省人化」
  • 「販売単価の引上げ」
  • 「過剰品質・過剰サービスの見直し」
  • 「他社との提携(経営資源の共有等)」
  • 「残業増加」
  • 「業務の縮小・廃止」
  • 「納期の変更」
  • 「海外拠点の新設・拡大」
  • 「他社の買収」
といった対策を行っている企業もあります。
2.対策実施上の課題は?
人手不足対策を実施するうえでの課題としては、
  • 「対策を行える人材が不在」(25.2%)
  • 「労働法規や規制」(22.5%)
  • 「資金が不足」(12.5%)
  • 「取引先との交渉が難航」(6.7%)
  • 「対策の仕方が分からない」(5.1%)
  • 「従業員との交渉が不調」(1.7%)
  • 「相談相手がいない」(1.4%)
などがあります。業種別でみると、金属製品製造業では、
  • ・「扶養や社会保険制度でのパートタイマーの年収制限があり、特に時給の高い人は長時間働けない」(勤続製品製造業)
  • ・「外国人研修制度を取り入れ、数年前より一定人員を確保しているが期間が短期のため大幅増員が難しい」(窯業・土石業)
といった声が上がっています。

「業務の縮小・廃止」という人手不足対応策は、経営者に取って非常に辛い決断だと思います。人手不足への対応がどの中小企業でも大きな課題になっているのは間違いなく、各社苦しい決断を迫られている現状が良く分かります。

  • 平成30年11月15日
  • 望月社会保険労務士事務所
  • 代表・特定社会保険労務士
  • 望月 正也