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SRトピックス Vol.202

2017年のプロ野球もいよいよクライマックスですが、読売ジャインアンツがCS制度導入後初めてのCS進出を逃し、今季4位が確定しました。ジャイアンツファンとしては、今年は兎に角歯がゆいシーズンでした。最後もCS進出はジャイアンツが有利と言われていながら、まさかの失速であっけなく終戦。いつからこんなに勝負弱くなってしまったのでしょうか。そういえば、今年の試合は勝っても負けてもつまらなかったなあ・・・。

2017年版「過労死白書」が公表! 労働時間やストレスの実態は?

1.過労死等防止対策推進法第6条に基づく年次報告書

厚生労働省は、10月上旬に2017年版の「過労死等防止対策白書」(いわゆる過労死白書)を公表しました。この過労死白書は、過労死等防止対策推進法第6条に基づく年次報告書であり、今回が2回目となります。

2016年度の過労死に関するデータのほか、民間企業で働く2万人に労働時間やストレスについて聞いた2015年度のアンケート結果を分析しており、電通の違法残業事件や、それを受けた政府の緊急対策も紹介されています。

2.労働時間の把握による残業時間減が明確に

上記アンケートの分析では、フルタイムの正社員(7,242人)では、労働時間が「正確に把握されていない」人に比べ、「正確に把握されている」人は週あたりの残業時間が約6時間短く、「おおむね正確に把握されている」人で約5時間、「あまり正確に把握されていない」人でも約2時間短いことがわかりました。

また、残業をする際に「所属長が承認する」といった手続きを踏んでいると、残業が週3~4時間減ることも明らかになりました。

3.過労死等の業種別の傾向は?

2016年度に過労死や過労自殺(未遂を含む)で労災認定された人は前年度より2人多い191人で、近年は年間200件前後で推移して高止まりが続いています。

業種別では、運輸・郵便業41人、製造業35人、建設業23人の順に多く、運輸・郵便業では約2割が残業を週20時間以上しており、他業種より際立って多いことがわかりました。

一方、過去5年の過労自殺事例を年代別にみると、従業員100万人当たりの自殺者数は男性が40代(3人)で最も多く、次は50代の2.8人、女性は10~20代が0.4人、30代が0.2人の順でした。

また、従業員100万人当たりの労災認定は、「脳・心臓疾患」「精神疾患」のいずれでも漁業が最も多いという結果も明らかになりました。

4.自営業者の長時間労働も明らかに

白書では、自営業者の長時間労働の実態も調査・報告しており、昨年、週60時間以上働いた自営業者の割合は13.6%で、全雇用者の平均(7.7%)を大きく上回りました。週60時間以上働いた自営業者のうち、80時間以上働いていたのは1.5%。労働時間や日数の把握方法については、全体の73.4%が「特に把握していない」と答えています。

厚生労働省ではこれらの調査結果をもとに、労働時間の適正な把握を促して長時間労働の是正を図るとともに、事業主に対する監督指導の徹底、労働者に対する相談窓口などの充実などで、過労死等ゼロに向けた取組みを強化するとしています。

  • 平成29年10月1日
  • 望月社会保険労務士事務所
  • 代表・特定社会保険労務士
  • 望月 正也